銀河英雄伝説のお気に入り名言(迷言?)集 (3)雌伏篇

銀河英雄伝説でのお気に入りの名言と迷言集、今回は第3巻、雌伏篇です。

ラインハルト・フォン・ローエングラム

体制にたいする民衆の信頼をえるには、ふたつのものがあればよい。公平な裁判と、おなじく公平な税制度。ただそれだけだ

ヤン・ウェンリー

ええ、ですから、人間にとって最大の罪悪は、人を殺すことであり、人を殺させることなんですよ。軍人ってのは、職業としてそれをやるんです

アドリアン・ルビンスキー

およそ、国内が強固であるのに、外敵の攻撃のみで滅亡した国家というものはありませんからな。内部の腐敗が、外部からの脅威を助長するのです。そして、ここが 肝腎 ですが、国家というものは、下から上へむかって腐敗がすすむということは絶対にないのです。まず頂上から腐りはじめる。ひとつの例外もありません

アドリアン・ルビンスキー

何千年も昔のことだが、キリスト教は、最高権力者を宗教的に洗脳することで、古代ローマ帝国をのっとるのに成功したのだ。それ以後、キリスト教がどれほど 悪辣 にほかの宗教を弾圧し、絶滅させたか。そしてその結果、ひとつの帝国どころか文明そのものを支配するにいたった。これほど効率的な侵略は類をみない。それを再現させてやろうというのに、帝国と同盟を共倒れさせるという当初の計画に固執しおって

解説

金銭で買えないものはたしかに存在するが、買えるものはその価値に応じて買っておくべきであり、買ったものは利用すべきであった。

解説

一流の権力者の目的は、権力によってなにをなすか、にあるが、二流の権力者の目的は、権力を保持しつづけることじたいにあるからだ。

解説

極端に言えば、武力とは政治的・外交的敗北をつぐなう最後の手段であり、発動しないところにこそ価値があるのだ。

アドリアン・ルビンスキー

口に民主主義をとなえながら、事実上、法律や規則を無視し、空洞化させてゆく。 姑息 で、しかも危険なやりかただ。権力者自らが法を尊重しないのだから、社会全体の規範がゆるむ。末期症状だ

ヤン・ウェンリー

国防には二種類の途がある。相手国より強大な軍備を保有することが、その一であり、その二は、平和的手段によって相手国を無害化することである

解説

国家の滅亡は多くの場合、悲劇であるにはちがいないが、そのゆえんは、多量の血が流れることにある。さらには、まもるに値しない国家を、不可避の滅亡から救いうると信じて、多くの人々が犠牲となり、その犠牲がなんらむくわれないところに、深刻きわまる喜劇がある。存在するに値しない国家が、生きるに値する人々を嫉んで、地獄へ転落する際の道づれにするのだ。

ヤン・ウェンリー

国家が細胞分裂して個人になるのではなく、主体的な意志をもった個人が集まって国家を構成するものである以上、どちらが主でどちらが従であるか、民主社会にとっては自明の理でしょう

解説

政治権力とジャーナリズムが結託すれば、民主主義は批判と自浄の能力を欠くようになり、死にいたる病に侵される。

解説

忍耐と沈黙は、あらゆる状況において美徳となるものではない。たえるべきでないことにたえ、言うべきことを言わずにいれば、相手は際限なく増長し、自己のエゴイズムがどんな場合でも通用する、と思いこむだろう。幼児と権力者を甘やかし、つけあがらせると、ろくな結果にならないのだ。

ヤン・ウェンリー

人間の行為のなかで、なにがもっとも卑劣で恥知らずか。それは、権力をもった人間、権力に媚を売る人間が、安全な場所に隠れて戦争を賛美し、他人には愛国心や犠牲精神を強制して戦場へ送りだすことです。

ホワン・ルイ

政治家とは、それほどえらいものかね。私たちは社会の生産になんら寄与しているわけではない。市民がおさめる税金を、公正にかつ効率よく再分配するという任務を託されて、給料をもらってそれに従事しているだけの存在だ。私たちはよく言っても社会機構の寄生虫でしかないのさ

オリビエ・ポプラン

いいか、柄にもないことを考えるな。国をまもろうなんて、よけいなことを考えるな! 片思いの、きれいなあの娘のことだけを考えろ。生きてあの娘の笑顔を見たいと願え。そうすりゃ嫉み深い神さまにはきらわれても、気のいい悪魔がまもってくれる。わかったか!

解説

何百年かにひとり出現するかどうか、という英雄や偉人の権力を制限する不利益より、凡庸な人間に強大すぎる権力をもたせないようにする利益のほうがまさる。それが民主主義の原則である。

ユースフ・トパロウル

登るべき山をさだめるのが政治だ。どのようなルートを使って登るかをさだめ、準備をするのが戦略だ。そして、あたえられたルートを効率よく登るのが戦術の仕事だ

ヤン・ウェンリー

これが名将の戦いぶりというものだ。明確に目的をもち、それを達成したら執着せずに離脱する。ああでなくてはな

ヤン・ウェンリー

軍隊は暴力機関であり、暴力には二種類あるってことだ(中略)支配し、抑圧するための暴力と、解放の手段としての暴力だ。国家の軍隊というやつは(中略)本質的に、前者の組織なんだ。残念なことだが、歴史がそれを証明している。権力者と市民が対立したとき、軍隊が市民の味方をした例はすくない。それどころか、過去、いくつもの国で、軍隊そのものが権力機構と化し、暴力的に民衆を支配さえしてきた。昨年も、それをやろうとして失敗した奴らがいる

雌伏篇はルビンスキーの暗躍と、ヤンvs査問会が見どころですね。

ルビンスキーは原作では男性ですが、道原かつみ版コミックスでは女性(アドリアナ・ルビンスカヤ)に姿を変えていて驚いた記憶があります。

『エンサイクロペディア銀河英雄伝説』(らいとすたっふ編著)でも、「ルビンスカヤ,アドリアナ・・・アドリアン・ルビンスキーは女性であった、との異説があり、その名前と伝えられる」と記載があります。

ちなみに銀河英雄伝説愛好者のバイブルでもある『エンサイクロペディア銀河英雄伝説』は姓ー名で人物が並んでいるため、ヤン・ウェンリーのような東洋式の名前であればそのまま引けるのですが、銀河帝国やフェザーンの西洋式かつ常に名で呼ばれているような人物は引くのがしんどいです。

僕が持っているのは1992年版のハードカバーですが、どうやら新書判の新訂版ってのもあるようですね。

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