地震で役立ったIS01、一発目だけ役立ったゆれくる
2011/3/11に起こった東日本大震災。
俺は職場のある江東区でその時を迎えた。
たまたま、コンビニで飲み物を買うために外に出ていると、
突然iPhoneアプリの「ゆれくる」がブルっと反応した。
「震度2がおよそ56秒後(震源地:宮城県沖 最大震度:5弱)」
なんだ、2か。最近岩手沖は地震多くて大変だなあ。
そう思っていると、第2報。
「震度3がおよそ36秒後(震源地:宮城県沖 最大震度:5強)」
ちゃんと再計算してるじゃないか。すごいすごい。
一応、家にいる奥さんに地震来るってメールしておこう。ポチポチ。
送信したら、第3報。
「震度4がおよそ19秒後(震源地:宮城県沖 最大震度:6強)」
おいおいおいおい!なんだよそれ!第4報。
「震度5弱がおよそ6秒後(震源地:宮城県沖 最大震度:7)」
ヤバいヤバい!洒落にならん!!
とっさに身構えると、揺れ始めた。
初めは、あれ?ホントに5弱?って思ったけど、次の瞬間激しく揺れだした。
職場のビルは目の前、免震構造だからか、グニャグニャと激しく揺れている。
向かいのビルは新築だけど、窓ガラスが激しく波打ってて、割れるんじゃないかと思った。
幸い開けた所にいたから身の危険は感じなかったけれど、とにかく揺れるビルを眺めてるしか無かった。
・・・
江東区役所から「た~だ~い~ま~ お~お~き~な~ ゆ~れ~が~ あり~ました~」
と、間の抜けた放送が流れて我に帰り、慌てて奥さんに電話。
iPhone・・・駄目。
IS01・・・駄目。
やっぱり繋がらないか・・・あ!Skypeは!?
SoftBank回線でiPhoneからSkype・・・繋がりかけて、切れる。
Pocket Wi-Fiを起動、イーモバイル回線でiPhoneからSkype・・・繋がった!
息子を抱えて慌てて机の下に隠れたらしい。震度3どころじゃないじゃん!と怒られた。
仕方ないよ、震度5だと分かった時にはもう手遅れだった。
続けて、義父と実家の母ちゃんにそれぞれ電話。無事を伝える。
自分の持ってる全回線、ポケットに入れててよかった。
・・・
その間にも2回ほど大きな余震があったけど、既にゆれくるは役に立たなくなっていた。
・・・
電車は全て止まり、帰宅難民になったので職場で夜を明かすことにした。
窓から外を見ると、千葉のコンビナート火災がはっきり見える。
歩いて帰るって人もいっぱいいたけど、俺はとりあえず家族の無事も確認できてるし、
夜道を無理に歩いて余震で2次災害に巻き込まれるリスクを冒すこともなかろう、と判断した。
コンビニで食料と飲み物を買い、籠城の準備完了。
ここで、やっとIS01の出番。
電気が生きているので、IS01の大画面ワンセグは非常に役立った。
このくらい大きさがあると、長時間見ててもそこまで疲れないし、なにより手で持つ必要が無いので楽。
コンセントに繋いで、一晩中ずっと付けっ放しにしてた。
・・・
3/12の朝になり、JRも動きそうだとの事なので、職場を出る。
普段のルートは東陽町~(東西線)~西船橋~(武蔵野線)~南流山だけど、武蔵野線は運休が確定している。
なので、東陽町~(東西線)~大手町~(千代田線)(常磐線各駅)~新松戸~(徒歩)のルートを選択した。
大手町に着くと、動いてるはずだった千代田線が千葉方面には一切動いてない。動く予定も無いとの事。
奥さんからTwitter経由で、つくばエクスプレスがもうすぐ動きそうだとの情報を受け取る。
選択するルートは、東京駅~(山手線)~秋葉原~(つくばエクスプレス)~行けるところまで。
大手町から東京駅に移動。山手線は止まっている。
秋葉原まで歩くしか無い、そう判断して歩き始めた。同じことを考えるて歩いてる人も多く、迷うことは無かった。
秋葉原に着くとつくばエクスプレスは八潮まで動いていた。とにかく乗る。
八潮から自宅までは徒歩。江戸川サイクリングロードをひたすら歩いた。
自宅に着くと、シャワー浴びてお昼ごはん食べて、爆睡。
・・・
この時はまだ、原発があんな事になることも、月曜になっても電車が動かないことも、想像すらしていなかった・・・